小顔矯正を解剖学的に考える

RETHREE 武田です。巷でよく聞く「小顔矯正」。僕も医療機関で顔面神経麻痺の患者さんのリハビリをしていた時、その娘さんに聞かれたことがあります。「理学療法士さんて、お身体詳しいんですよね?ひょっとして私の小顔矯正とかも出来ます?」。当時、若かった僕は小顔矯正なるキーワードに初めて出会いました。美容的に小顔が持て囃されている昨今。顔の大きな僕としては、喉から手が出るほど欲しい小顔。喉から小顔・・・ちょっとおかしな話になってきました。
そんな時は解剖学
では、小顔矯正ってキーワードでWEB検索かけてみますとですね。頭蓋骨を調整・・・!?
簡単に説明すると顔は外側から皮膚、表情筋などの軟部組織、頭蓋骨、脳脊髄液、そして中心に脳実質があります。頭蓋骨を調整、ということは?冠状縫合・矢状縫合・ラムダ縫合を動かす?いやいや、あり得ません。しかも、脳が入る頭蓋骨の容量が増えたり減ったりすることは非常に危ないんです。脳は外界からの刺激はもちろん、内部の圧力も一定でないと直ぐに問題を生じます。人間の組織で最も重要な部分は、常に一定の環境を保つ様にうまくできています。

頭蓋骨の癒合・縫合とは、複数の骨がパズルのように組み合わさっている結合部分のことです。成人の頭蓋骨は通常、23個(または22個)の骨が組み合わさって構成されており、その大部分が不動関節(動かない関節)である縫合によって強く結ばれています。
理学療法士なら直ぐに分かります。頭蓋骨の調整は無理です。何故ならば、脳を保護する頭蓋骨は動かないからです。当たり前です。20代半ばでほぼ完全に閉じます。勿論、乳幼児・小児ならば少しは動くかもしれませんが、そんな力で動かすのは危険です。絶対にやめてください。
結論:頭蓋骨は動かない
動きません。くっついた骨を動かせるとすれば、それは骨折してる場合のみ(正確には成人でも数μm動くといった研究もある様ですが、数μmが動いたうちに入りますか?)。ちなみに頭蓋骨の骨折は非常に危険です。脳の圧力の変動もあり得ます。脳の圧力が変化すると、激しい頭痛・眩暈などの症状が出てくると思います。そんな症状を抱えてまで、小顔になりたいですか?
ちなみに脳圧が亢進すると、歩行障害・認知症・尿失禁が出ることがあります。過去にリハビリをしていて、この三つが揃った時。直ぐに脳外科の受診を促しました。実際、それで水頭症と呼ばれる病気だったことが何度もあります。この場合、脳圧の亢進を防ぐため、シャント術と呼ばれる手術が必要になります。
ここまで考えると、
①頭蓋骨は動かない→小顔にはならない
②頭蓋骨が動く→頭蓋骨骨折の可能性+脳圧変化による症状が出る可能性
どちらにせよ、不幸しかありません。世の中には甘い言葉で溢れています。しかし、基本的な解剖学を知ることで冷静に対処できると思います。それと顔面のマッサージをして、水分を体側へ逃すという方法もあるでしょうが、短時間で効果は終わるでしょう。
顔の大きな僕は
武田は幼少期、頭・顔の大きなことがコンプレックスでした。小顔矯正が本当ならば、真っ先に受けているでしょう。しかし、不思議なんですがここ10年くらいほとんど頭が大きいと言われなくなったんですよね。それは何故かというと・・・
筋トレです!

実質的に小顔になるということは、難しいことをご理解していただいたと思います。小顔にするのが難しければ、そう見える様にすれば良いのです。エビングハウス錯視があります。図示したものを見ていただくと、顔の大きさは変わらないのに、肩幅が広くなると顔が小さく見えるのです。そう、肩のトレーニングは小顔矯正の完全上位互換なのです。近々、肩のトレーニングなどもこの場でお教えしたいと思いますので、お楽しみに。
健康教室でもお教えします。
RETHREEでは関節や筋肉などの運動器に関わる健康教室を開催しております。燕市・弥彦村・三条市・長岡/寺泊・西蒲区岩室などからご参加いただいております。今回のような小顔矯正とは?みたいなご質問も受けることが多いんですが、キッパリとお答えします。
開催場所
吉田産業会館
燕市勤労者総合福祉センター
分水公民館
三条市体育文化会館となっております。
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